はじめに
Sentryについてどんなものかざっくりと解説し、実際に使えるようになるまでの準備を紹介したいと思います。
Sentryとは
Sentryとは、フロントエンドからバックエンドまでのエラーを管理できるソフトウェアです。
エラーの監視だけでなく、エラー対応のチケット管理としても使えます。様々な言語、フレームワークのSDKが用意されており、そのSDKからSentryにエラーを送り管理画面から監視できるようになっています。
OSSですが、SaaSとしても利用できます。

ざっくり以下のようなことができます。
- 発生したエラーを追跡
- 同じようなエラーをまとめてissueとして管理
- 様々な言語・フレームワークのSDKを用意
- エラーの発生や閾値でのアラート
Sentryに出てくる用語
簡単にSetnryで出てくる用語を紹介します。
Organization
: 最上位のグルーピングProject
: Orgamizationの中でさらにグルーピングEnvironment
: Sentryがサポートするタグ(prod, staging, testingなど)DSN(Data Source Name)
: 発生したイベントやエラーがどのプロジェクトと紐づくか識別するもの
SaaSを使ってみる
まずは、SaaSで提供されているSentryを使ってみます。
SaaSの場合は料金プランがいくつかありますので、下記から確認してください。いくつか制限はありますが、個人で試すぐらいのレベルであれば無料で利用できます。

それではSentryを使い始めてみます。
下記のサイトの「TRY SENTRY FOR FREE」から登録することで利用できます。

登録が完了し、サインインすると下記のような管理画面が確認できます。
これだけでSentryを使い始められます。
ローカルに構築してみる
もっと自由にSentryを使ってみたい場合はローカルに構築してしまうのがいいと思います。
公式がDockerですぐ構築できるようにリポジトリを用意してくれているので、そちらを使います。
インストールする前に
Dockerで動かす前に必要な準備をします。
まずインストールに必要なcoreutils
を入れます。
brew install coreutils
また、Sentryを動かすのにメモリを4GB確保しないとエラーになるので、Dockerで設定します。
インストール
まずは、Githubのリポジトリをクローンします。
git clone [email protected]:getsentry/self-hosted.git
cd self-hosted
インストール用のスクリプトを実行します。
./install.sh --no-user-prompt
アカウントを作成します。
docker-compose run --rm web createuser
初回アクセス
まずはDocker Composeでコンテナを実行します。
docker-compose up -d
http://localhost:9000
からSentryにアクセスできます。ログインするアカウントは先ほど作成したアカウントになります。
初回ログイン時にSentryの設定が必要になります。基本的にそのままでいいと思います。
設定が完了すると管理画面にアクセスできます。
以上でローカルでの設定は完了です。
まとめ
- Sentryはフロントエンドからバックエンドまでのエラー監視ツール
- SaaSでもオンプレでも利用できる
参考
- Application Monitoring and Error Tracking Software | Sentry
- Sentry Documentation | Sentry Documentation
- getsentry/sentry: Sentry is cross-platform application monitoring, with a focus on error reporting.
- getsentry/self-hosted: Sentry, feature-complete and packaged up for low-volume deployments and proofs-of-concept
- Self-Hosted Sentry | Sentry Developer Documentation