CKA受験体験記
はじめに
CKA(Certified Kubernetes Administrator)を受験して合格することができたので、合格までの体験記としてまとめたいと思います。
試験環境がPSI Bridgeに変更になってからの受験になります。
CKAとは
CKA(Certified Kubernetes Administrator)は、CNCFとLinux FoundationによるKubernetes管理者向けの資格です。
実際に試験環境を使ってPodを作成したりする実践的な試験になっています。
また、試験官が日本語を話してくれるCKA-JPもあります。
認定 Kubernetes 管理者 (CKA) | Linux Foundation 教育
Kubernetes 管理者の責任を果たし、CKA になるためのスキル、知識、コンピテンシーのトレーニング。
認定Kubernetes管理者 (CKA-JP) - Linux Foundation - 教育
.Certified Kubernetes Administrator (CKA) プログラムは、CKA が Kubernetes 管理者の責任を果たすためのスキル、知識、能力を持っていることを保証します。
特徴
試験形式
: 実践形式試験時間
: 120分出題数
: 15~20問合格ライン
: 66%有効期間
: 3年受験料
: 430)受験形式
: オンライン言語
: 英語、日本語
一度落ちてしまっても1回までは再受験が可能です。
PSI Bridgeに変更になって
2022/6/25から試験のプラットフォームがPSI Bridgeに変更になりました。
LF から PSI Bridge Proctoring Platform への移行 2021-2022 - Linux Foundation - 教育
大きな変更点としては下記になると思います。
- 30分前から「受験」のプロセスを開始できる(身分証明書や周囲の確認など)
- ローカルのブラウザではなくPSI Secure BrowserアクセスするRemote Desktop環境で受験(コピペのショートカットが変わる)
これまでの受験のTipsを見ているとブックマークを準備してなどがありましたが、使えなくなりました。
試験環境のイメージ画像は下記から確認できます。
ExamUI: Performance Based Exams | T&C DOCS (Candidate Facing Resources)
This information applies to the following exams: CKA, CKAD, CKS, LFCS
試験範囲
試験範囲は下記の通りです。(公式より)
-
ストレージ 10%
- ストレージクラス、永続ボリュームを理解する
- ボリューム モード、アクセス モード、およびボリュームの再利用ポリシーを理解する
- 永続ボリューム要求プリミティブを理解する
- 永続ストレージを使用したアプリケーションの構成方法を知る
-
トラブルシューティング 30%
- クラスタとノードのロギングを評価する
- アプリケーションの監視方法を理解する
- コンテナの標準出力と標準エラー ログを管理する
- アプリケーションの障害のトラブルシューティングを行う
- クラスタ コンポーネントの障害のトラブルシューティング
- ネットワークのトラブルシューティングを行う
-
ワークロードとスケジューリング 15%
- デプロイメント、およびローリング アップデートとロールバックの実行方法を理解する
- ConfigMapとSecretを使用してアプリケーションを構成する
- アプリケーションのスケーリング方法を知る
- 堅牢な自己修復アプリケーション デプロイメントの作成に使われるプリミティブを理解する
- リソース リミットがPodスケジューリングにどのように影響するかを理解する
- マニフェスト管理と一般的なテンプレートツールの認識
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クラスタのアーキテクチャ、インストール、構成 25%
- ロール ベース アクセス コントロール(RBAC)を管理する
- Kubeadmを使用して基本的なクラスタをインストールする
- 高可用性Kubernetesクラスターを管理する
- Kubernetesクラスタをデプロイするためのインフラをプロビジョニングする
- Kubeadmを使用してKubernetesクラスタでバージョン アップグレードを実行する
- etcdのバックアップと復元を実装する
-
サービスとネットワーキング 20%
- クラスタ ノードのホスト ネットワーク構成を理解する
- Pod間の接続を理解する
- ClusterIP、NodePort、LoadBalancerサービス タイプとエンドポイントを理解する
- IngressコントローラーとIngressリソースの使用方法を理解する
- CoreDNSの構成方法と使用方法を理解する
- 適切なコンテナ ネットワーク インターフェイス プラグインを選択する
受験方法
受験方法はオンライン形式になります。
受験する場所はプライベートな空間である必要があるため、私の場合は自宅では受験が難しく、下記のレンタルスペースで受験しました。
https://www.instabase.jp/
細かい受験場所の条件は下記に載っています。
Important Instructions: CKA and CKAD | T&C DOCS (Candidate Facing Resources)
試験開始まで
当日の試験開始までの手順は下記のようになります。30分前から試験ページに入ることができます。
- 身分証の撮影
- 自身の撮影
- 試験官の割り当て待ち
- 周囲やテーブルの上などの確認
- 試験官による受験中の注意点などの確認
- 試験開始
周囲の撮影などに時間がかかるので、試験開始までは20分ぐらいはかかると思います。
勉強方法
UdemyのCKAのコースをメインに勉強しました。このコースを理解できていれば合格できるレベルかと思います。
unknown link前編英語ですが、映像がわかりやすくおすすめです。(英語の勉強にもなります)
また、試験を購入すると2回起動できる試験シミュレーターで模試みたいなのに挑戦できますが、試験と比べるとかなり難易度は高くなっています。むしろ、これを解けるレベルであれば本番の試験は何も問題ないと思います。
Tips
他でも色々Tipsは紹介されていますが、今回PSI Secure Browserでの受験になり、特に重要なTipsは以下の2つかと感じました。
- わからない時にドキュメントのどのページを見たらいいか大体把握しておく
kubectl explain
を覚える
PSI Secure Browserだと表示する画面が少し制限されるので、ドキュメントが少し見づらく感じました。そのため、ドキュメントのどこを見たら欲しい情報が取得できるかある程度把握しておくのがいいと思います。
また、ドキュメントを探すのが大変なときは、kubectl explain
コマンドでマニフェストの書き方を調べるのが有効です。
詳しい使い方は下記で解説しています。
kubectlでマニフェストのフォーマット検索
はじめに `kubectl`を使ってマニフェストのフォートマットを検索する方法を紹介します。
試験がPSI Bridgeに変更になったばかりの頃にCKADに挑戦したときは、かなりRemote Desktopが重く感じましたが、今回は以前ほど重く感じなかった気がします。
そのほかにも、試験中は下記2つに注意した方がいいです。
- コンテキストの変更を忘れない
- どのノードで作業しているか把握する
特に私は試験中、自分がいるノードを勘違いしており時間を潰してしまったので、どのノードで作業しているかは注意しておくのがいいと思います。
参考
- 認定Kubernetes管理者(CKA)試験| Linux Foundation
- 認定Kubernetes管理者 (CKA-JP) - Linux Foundation - Training
- Frequently Asked Questions: CKA and CKAD & CKS - T&C DOCS (Candidate Facing Resources)
- PSI Bridge ProctoringPlatform2021-2022へのLF移行-LinuxFoundation-トレーニング
- ExamUI: Performance Based Exams - T&C DOCS (Candidate Facing Resources)
- Important Instructions: CKA and CKAD - T&C DOCS (Candidate Facing Resources)